■2月8日(金)■17:00〜18:00
REIくんは最近ずいぶん変わったように思う.只今6年生、第二次性徴期を迎えて もちろん身体の成長は目に見えて著しいわけだが、情況のほうも その変化が表に表れるようになって、とても解りやすくなってきた.そのことには様々な理由があるだろうが、やはり毎週(月)4回アトリエに来ているということも要因のひとつだと思う.彼の中の「対象」に対する慣れや、そのことから生じる安心感は、内面の表出を助けるだろうし、毎回行うワークがすでに習慣の領域に入ってきているので、見通しがつきやすく、その結果 対象が人であれモノであれ コミュニケーションを楽に行えるようになった.また、こちら側(受け入れ側?どちらも相互に 投げ手・受け手ではあるのだが…)の課題として、彼に対する理解度の高まりや心もちが変わってきているということも、大きく影響しているにちがいない.つまり、そのような「相乗効果」というものが 期せずして 生まれているわけだ. そしてさらには、ご家庭や学校での努力もあるのだろうと思う.
さて、今日もいつのもように一連の儀式を厳かに(REIくんにはそういう雰囲気がある)終え、いつものように筆談でおしゃべりをする.とても自然なコミュニケーションだ.最近の私は「REIくんの字が読めるようになった」と、自分で感心している.独特で絶妙のバランス感を伴った、まるで現代書道家のもののような彼の字.お母さんは何の苦もなく普通に読まれるが、私には最初はほんとうに難しかった.でも、一所懸命に読もうと努力して、だんだん字体のパターンが見えてくると、あるとき急に視界が開ける瞬間が訪れた.外国語の習得のような感じかもしれない.そして、こちらの理解が増せば REIくんのほうももっと解りやすく書こうとするし、ここから先はさらにスムーズになって行くことだろう.
でも考えてみたら、この体験を逆に置き換えることで、ハンディキャップをもつとされる子どもたちの情況がよく理解できるようになると思う.彼らにとって絶対的に必要なのものは 「時間」.他にも 「繰り返し」や「習慣化」、「焦らない態度」、理解に向けた努力の先にある「喜び・楽しみ」といった「期待感」「見通し」、そして対象が「好きであること」…などかな.経験的にそうものが大切なのだと確信している.
そして、今日のワークは水彩(ぬらし絵).REIくんは粘土が好きだし、前のクラスの子どもが粘土をした形跡を見つけて、そちらに心惹かれている様子だったのだが、私が最初に「先週は粘土だったから今日は水彩画を描きますよ」と言っていたもので、ちゃんと自分の気持ちをコントロールできた.その代わり メインワーク の余った時間には、ずっと時間をかけて取り組んでいる 蜜蝋粘土のワークをやってもらった.REIくんはこれが大好きで、時間があれば延延とやっていたいようだ.彼にとってはまだ途中のようだが、写真を撮らせてもらった.蜜蝋粘土は半透明のものなので窓辺に置くと光を透かして、こんなにきれい!ぬらし絵も今日のテーマの「黄金色」が輝いている.